デジカメはうつろいゆくモノ

田中長徳さんの『カメラに訊け!』を読んでて

ふっと気付いたことがある。

どうしてデジタルカメラは、

フィルムカメラほど長く寵愛されないのかと。

そして、一種の諦観を感じた。

戦前のライカでさえ、

中古カメラショップでは、

いまだに結構お高い価格で売っている。

一方、

デジカメは1~2年で価格が

ガクーンと下がる。

私は、メーカーに

次から次へと新モデル、機能を発表する新奇性に伴い、

モデルや俳優を起用したイメージ戦略があるように思われる。

そういった背景は、

デジカメが流れるものとして扱われる原因の一つかもしれない。

ほかにもいろいろな原因は考えられる。

そこで!一つ考えた。

解決法ではなくて。

フィルムカメラは大まかにわけると、

3つの部品にわけられる。

レンズ、本体、フィルム。

レンズによって写真の描写、味がかわる。

本体は暗い箱(トイカメラは若干、光が漏れる)。

フィルムによって、レンズから入ってくる光を記録する。

ネガやリバーサル、モノクロなど。

デジタルカメラはというと、

レンズと本体はフィルムカメラと共通。

フィルムの部分が違っており、

フィルム部がデジタルになってる。

デジタル一眼レフの新商品は、

ここの情報処理技術が改善されているハズ

(詳しいことはわかりませんが)。

私の身近な例として、

私が使っているデジタル一眼レフカメラは

3年前のモデルであり、

赤がベタッとなりやすい、色飽和がよく出ます。

今出ている最新のモデルはそれが出にくい。

そのため、今使っているものより

新しいモデルが欲しい。

という具合。

もし、カメラのデザインが良かったら、

フィルムカメラはレンズとフィルムさえ替えれば済む

= 同じモデルを何年も使える。

デジタル一眼レフはレンズしか替えられない。

本体と受光素子が一体 = その時代の技術力の性能が頭打ちになる。

要するに、

フィルムカメラはとどまるモノであり、

デジタルカメラはながれゆくモノである。

デジタルは買い替えを繰り返すしかない。

と、いろいろつらつらと書いてみたものの、

私はその3年前のモデルでいまだに使っており、

まったく買い換える気はありません。

自分の持つカメラ、レンズに満足すれば、

物欲の底なし沼から出られますもの。

お高いカメラ、レンズを買っても、

腕がそれにつれて上がるわけでもないですし。

それにしてもDP2が欲しい。

フィルムと同じ3層構造をした

フォビオンのイメージセンサーを搭載しているので(DP1も同様)、

カラーフィルターをつけたCCDイメージセンサーとの階調の比較をしたい。