アートの価値は〜アートフェア東京を観て〜

東京国際フォーラムでアートフェア東京という、
ギャラリーや画廊がブースを出す展示会に行って来ました。
展示最終日かつ日曜日ということもあって会場はなかなか混んでいました。
いつものごとくローラー作戦で会場内をひと回りしました。
 
数多くの展示を観て気付いたことがあります。
私のような一般人にはこれらの展示されたアートの価値がわからなかったということです。
一例を挙げると、まるで子供が落書きしたような絵がどうして40万円もするのか。何気ないどこにでもあるような風景写真のどこがいいのか。
逆にわかるのは、葛飾北斎の絵や博物館で見たことあるもの等、どこかで既視感のあるもの。
作者の名前が大々的にブースの壁に書かれていたが、それは誰?
どんなところで活躍し、市場の流行り的にどれくらいの価値があるのか。
素人目線では全くわからなった。
せめてその作者のプロフィールやテーマ、意図を掲示して欲しかった。
冒頭にも書きましたが、まさに玄人向けの展示会だと感じました。
そのプロが全ての展示に関して把握しているとも思えないのですが。
 
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以前、村上隆さんの本「芸術企業論」と「芸術闘争論」を読みました。
それらによると、現代アートには暗黙のルールがあり、そのルールに当てはまらないモノは評価されない。
しかもルールにさえ流行りがある。
現代アート自体が金持ちの知的ゲームであるから、万人向けではない。
 
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このことを踏まえると、この展示会自体が万人向けでないということがわかった。
大事なのは、その作品自体がすごいかどうかより(単発)、どんなことをテーマにしてモノを作ってきたかという文脈(連続)に着目するべきなんだ。