自由貿易は害悪でしかない。中野剛志さんの本「経済の国民」の序章を読んで思ったこと

中野剛志さんの本「経済と国民 フリードリヒ・リストに学ぶ」を読んでいる。

まだ序章の途中だが、経済学で主流な自由貿易がいかに害悪かが分かった。

その本では実際のデータを挙げている。

 

さて、自由貿易について思考実験をしてみる。

2国間の関税がすべての品目について0%とする。

メリットとして、高品質な物や低価格な物が輸出され、生産者は国内だけでなく、関税が掛からずに海外にも販売先を増やすことが出来る。

デメリットとして、価格競争に弱い品目に従事する生産者は衰退しやすく、その労働者は失業しやすい。

海外品であっても、同じ品質あるいは少し劣るぐらいであっても、価格が半値なら買われやすい。

企業は営利活動を行っており、原材料が半値になるのはとても喜ばしいことだ。

国内で生産している物が海外品によって代替されてしまうと言うことは、それに従事する人が減りやすいと言う事でもある。

それに費やす開発費も減る。

 

外交上で考えると、食料生産を他国に依存すると言うことは、自分の腹を相手に握られているとも言える。

もし農業品目が不作の年なら、相手国はそれを自国へ優先して回すことだろう。

余ったら輸出し、余らなかったら輸出しない。

自由貿易と言えども優先するのは自国だ。

 

国は家庭や企業ではないのだから、国内の雇用を守り、経済を促進させるべきだと考えた。

 

経済と国民 フリードリヒ・リストに学ぶ (朝日新書)

経済と国民 フリードリヒ・リストに学ぶ (朝日新書)